101997 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

セカイのオワリとイウ名の…

セカイのオワリとイウ名の…

背徳の人

空を見上げて 自分の足元を見て
けなげな花にやっと気づいた 旅人よ

人を羨んでばかりで動かないライオン
小さな井戸の中で威張って外を知らない独裁者

弱い自分を隠し猛り虚勢を張る野良犬
全て手に入れた代わりに愛をなくした堕天使

少年の持つ澄んだ瞳はいつしか濁りきり
罪悪感と後ろめたさを抱いて泣いてた

黒く映し出された長い影をひいて 歩く
空を見上げられない旅人よ
何も感じられぬまま 花を踏みにじり歩いてゆくのか 旅人よ

少年の頃描いた夢は いつしか腐りきり
けなげな花に気づきもせずに 一人になった

黒く映し出された長い影をひいて 歩く
空を見上げられない旅人よ
何も感じられぬまま 花を踏みにじりあるいてゆくのか
既に干乾びた指で
手探りでなにを求めているのか

黒く彼を包んで泣いていた背徳が
孤独を甘やかしてるだけの夢なのに
それに気づくはずもなく 溺れてゆくだけで千切れはじめてく
壊れたぬいぐるみ抱いた少年が 僕を見て泣いた日まで

空を見上げて 自分の足元を見て
けなげな花にやっと気づいた 旅人よ



© Rakuten Group, Inc.
X